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モチノキ

雌雄異株。山形県、宮城県から沖縄県までの海岸に沿った暖地と朝鮮半島南部、中国に分布する。高さは15mにもなる。密に分枝してよく刈り込みに耐える。現代では漢字に黐木が使われる、また冬青(とうせい)が当てられることがあるが、もともとは中国で冬青とするのはナナメノキであるので誤り。また、事典などで「たぶのき(椨)」の異名と記載されていることがあるが、秋田、山形、新潟、茨城、東京などの地区での方言で、タブノキとモチノキはまったくの別物。
 樹皮から「鳥もち」を作ることからモチノキの名となった。別名のトリモチノキ、モチ、ホンモチは、いずれも鳥もちに関連した呼び名である。
 この木は大気汚染に強く、防風、防火機能が高い。また、葉の形が整っていて、樹勢が強く、萌芽力があり、栽培が容易なので古くから生垣よりも庭木として知られている。しかし、すす病にかかりやすい欠点があり,最近はすす病に強いクロガネモチ方が人気があるようだ。
 春四月頃に前年伸びた枝の葉腋に小さく淡黄緑色の花を束生する。。秋には雌株であれば直径1cmくらいの真紅の球形の実をたくさんつけ、誘鳥木にもなる。アカハラ、キジ、キジバト、コジュケイ、ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリが実を食べる。そんなことから、和風の庭では、モッコクなどとともに必ずといって良いほど植栽されてきた木である。
赤い実と深緑色の葉にふんわりと新雪をかぶった姿は非常に風情がある。
 父は子供の頃よく小鳥を捕えるための鳥黐をこの木から作ったという。樹皮をはいで外皮をのぞき水につけて腐らし、ついて砕いて水で洗うと赤褐色をしたゴム状のモチが残る。これを竹の先につけて、鳥の来そうな所へ置いておくのである。現在ではとりもちは狩猟用として禁止されている。
 材は収縮と狂いが比較的少なく仕上げた面は良好で磨けば光沢が出る。材の用途はに小器具、ブラシ背板、そろばん玉、珠数、ツゲの模擬材としての櫛などや薪炭材でまた旋作による玩具など、彫刻による印判・版木、オルガンの装飾部材などに使われてきた。黒く染めてコクタンの代用として用いる。。樹皮にはタンニンを含むので、染料に使われることがある。ペンキにトリモチを加えると、乾燥しても皮膜に割れ目が生じないという。
この木をシンボルとしている市町村もいつくかある。石川県(内浦町)、愛知県(阿久比町)、岐阜県(岐南町、北方町)、兵庫県(稲美町)、徳島県(鳴門市)、佐賀県(鳥栖市)などがそうである。
 

ウッドデッキと四季の樹木
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