コニファーを楽しみたい方に


■樹形や葉色のちがいで豊富な種類




 マツ・スギなどの針葉樹は、樹形や葉色の異なる数多くの品種があって、昔から日本の庭園によく利用されてきた鑑賞樹です。また近年には、欧米からドワーフコニファー(矮性針葉樹)が導入され、樹形がコンパクトで美しく、狭い庭にも適していることから人気が高まっています。
 生長が早くて大きくなる種類は、庭の主木や景観木に向くほか、門冠りや玉散らしなど、さまざまな形に仕立てて楽しむことができます。また、苗を植えかえてから数年で目隠しや防風用の生垣に育ちますが、その後に、木の大きさ・形を望むように整えておくためには、やや手間がかかるのが難点です。
 生長が遅く、木も大きくならないドワーフコニファーは、狭い庭園の点景や根締などに適していますし、はい性の品種は地被に用いても美しく、盆栽にも向きます。やや高価ですが、管理の手間は少なくてすみます。
 一般にコニファー類は、日当たりが悪くて風通しのよくない場所では、葉や下枝が枯れて見苦しくなりやすいものですから注意してください。


果樹を楽しみたい方に


■肥料・剪定・病虫害対策が決め手




果樹は、庭木と異なって果実を結ばせることが目的ですから、ある程度のこまめな手入れが必要になります。木の種類によって多少は手入れの方法が異なりますが、基本的には、肥料がよく効いていて、剪定が適確で病虫害を防ぐというポイントさえ忘れなければ成功します。
 落葉樹は、春の3〜4月か、秋の10〜11月が植え時で、常緑のミカン類などは5〜6月が適期。植え穴を大きく掘り、元肥は腐熟堆肥を必ず施して、その上へ配合化成肥料を1本当たり50〜100gばらまき、土をかけて植えるのが鉄則です。水
をたっぷりと与えて、支柱を立てます。
 剪定は夏と冬の2回。夏季は茂りすぎの枝葉を間引いて平均に光が当たるようにし、冬季は枝を深く切りつめて樹姿を整え、結果枝の生長を促します。
 病害虫を防ぐためには、冬季に石灰硫黄合剤を散布することが有効です。また5〜9月は発生期ですから、たえず注意して早めに予防します。

 
ヤマモモ


ユズ


斑入り植物を楽しみたい方に


■豊富な種類で、味わい方もさまざまに




 斑は、花や葉、幹などに現れますが、ふつう葉に現れるものを斑入り植物として広く利用します。
 斑入りの味わいは、個々の葉の形、大きさ、密度などによって左右されます。斑の色合いで最も多いのは白と黄ですが、その濃淡の度合いがきわめて多様なことから楽しみがつきません。
 斑の現れ方には、古くからいろいろな形のあることが知られていて、それをさまざまに名付けて鑑賞しています。星(ほし)、覆輪(ふくりん)、中斑(なかふ)、条斑(すじふ)、散斑(ちりふ)などと区別し、しかも単に覆輪といっても、幅広や幅狭、中間タイプ、明瞭なもの、くずれなどの多岐にわたります。
 一般に、日光が強いと斑の鮮やかさが欠けたり、日焼けをおこして茶色に枯れたりして見苦しくなる場合が多くあります。これらは半日かげの場所を選ぶことが大切です。
 しかし樹木によっては、まったく逆に日光を好むものもありますから、植栽にあたっては場所の選定に注意することが必要です。


アオキ
異国情緒を楽しみたい方に


■南国の気分を味わう




 樹形には、幹の性質による樹形(直幹・双幹・斜幹・曲幹・株立ち)や、枝の性質による樹形(上向・上斜向・水平・下斜向・下向)などのほか、自然樹形や人工樹形に大別されますが、このどれにも当てはなまらない特殊な樹形があって、変わった樹形の木としてまとめられています。
 変わった樹形の木には・・・
 南国生まれの木に多く、一般に寒さには弱いため、冬の寒さがきびしい関東以北の地方での屋外栽培はむずかしく、鉢植えにして楽しみ、冬の間は室内に取りこんでおく必要があります。いわゆるエキゾチックな木です。
 トウジュロ、オキナヤシ、フェニックス、ココス、サバルなどのヤシ類はユニークな樹形の庭園樹として植栽されています。
 また、ソテツも古くから庭づくりに珍重されている木で、その冬囲いの姿まで景観として利用されています。 
 比較的寒さに強いのがユッカ、コルディリネなどで、生長も早くて、それぞれが独自の樹形をみせ、洋風庭園などに広く利用されています


トウジュロ

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