朝晩には寒いが、晴れた日には ウッドデッキ に接した居間に日が射込んで、眠くなるほどの暖かさとなる。 ウッドデッキ 越しに見る庭は、あらかた葉を落とした落葉樹の枝に、それでもわずかに散り残った枯葉が風にゆれて、すこし寂しそうに晩秋の気配におおわれている。その中でユズは庭の隅から緑色の濃い葉と黄色い実をいくつものぞかせて、庭に生気を吹き込んでいるかのようだ。 枯れ色に染まった庭に実ったユズの実は、暖か味を感じさせるとともに、忘れていたユズの香りも思い出させて、急に何やら豊かな気持ちになって、冬になるのも悪くないと思う。 |