アセビ  馬酔木
ツツジ料アセビ属  
常緑低木
別名: アセホ、アシヒ、アセボ、アセゴ、アセミ、アセモ、アシビ、ウシクワズ、シタスクミ、カンフジ
英名: Japanese Andromeda
アセビを誤って食べてしまうと、足がしびれることからアシシビレと言われ
それが短くなってアセビとなった。また、馬酔木というのは馬が食べると、
痺れによって酔ったようになるからである。

アセビは、本州の中部より西から九州まで広く分布している。
鹿などが食べないので、奈良公園にも植えられている。
また、生長は遅いが、半陰地でもよく生育し、土質を選ばずが移植は容易である。
手入れも何年かに一度、絡み合った枝を抜き、伸びすぎた枝を切りそろえる程度でよい。
和洋の庭を選ばず、高木の下や石組に添え、淡紅色のベニバナアセビを使ってもよく似合う。
また、道路、公園などと広く利用される。

3月から4月にかけてスズランに似た小さな花を多数咲かせ、良い香りがする。
果実は扁球形のさく果で、花柄は上向きにつく。
5月には若葉が紅くて美しく、樹形も雅致に富んでいるので、庭園樹としても広く
植えられている。幹が硬く、枝は分枝が多く、横に広がる。新枝は緑色、新芽は淡紅
で後に緑色になる。葉は密に互生し、広倒皮針形で革質、縁に細かいきょ歯があり、
革質で毛がない。光沢がある。夏には来春のつぼみをつける。

茎葉には有毒なアンドロメドトキシンが含まれており、人間が誤って食べると、
腹痛、下痢、嘔吐などを起こす。花にも有毒な成分が含まれている。
牛馬の皮膚寄生虫の駆除、農作物の殺虫剤として、茎葉を10倍量の水で半量以下に煎じ、
水で10倍にうすめて用いる。葉を煎じ散布し、菜園の殺虫剤として用いる。
馬酔木咲く 金堂の扉に わが触れぬ  水原秋嚶子 月よりも くらきともしび 花馬酔木  山口青邨




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