アメリカ人の大工さんと日本の大工さんの違い アメリカやカナダは多民族が集合して出来た国家ですので、仕事をする際に分かりやすく、又、初心者でもすぐにベテランに近い技量を発揮できるようにする必要がありました。そのため、物事を機能で考え合理的に処理すると言うことが一般的になり、建築の方法やシステムは日本とアメリカではかなり異なります。又、実際に作業しているところをストップウォッチを持って計測すると日本の大工さんが正味仕事をしている時間は一日の労働時間の内、概ね20%ぐらいですが、アメリカの大工さんはこれが2倍の40%働いています。これは日本の大工さんがサボっていると言う意味ではありません。 例えばベニヤ板を壁に貼ると言う作業の場合、本来、大工さんに期待する仕事はベニヤ板を壁に打つと言う作業であって、幾種類ものベニヤ板の中から探したり、それを運んだり、さらに道具を探したりと言うのは無駄な作業です。つまり、日本の大工さんの作業には無駄が多くコストが高いと言うことになります。しかしこれは大工さんのせいではなく、日本では工法や材料が合理化されていないので、種類が多すぎたり、日本では一人の大工さんが最初から最後までするところを工程ごとに専門の大工さんが来るシステムを取っていたり、それぞれの仕事もチームワークですることによる建築全体のシステム問題です。そのため日本の住宅の価格はアメリカの2倍になっています。さらに住宅の耐用年数は日本の住宅はアメリカの半分しかありませんし、破壊試験をすると日本の住宅はアメリカの住宅の強度よりも劣ります。さらに驚くことは日本の大工さんの技量は世界中で一番と言う優秀な技能であるのにこうなっていることです。別の言い方をすると日本の大工さんの素晴らしいところはノミとカンナを使いこなせるところであり、アメリカの大工さんの素晴らしいのはノミとカンナを使わないで済ますところだと言えます |
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アメリカの工法と日本の工法の違い アメリカやカナダの工法はツーバイフォー工法と呼ばれている2インチ×4インチの材料を多用する工法です。それに対して日本の在来工法は105mm角や120mm角の柱で組み上げていく工法です。昔はアメリカでも日本の在来工法のように柱と梁を組みあせていく工法でしたが、水力の製材機の出現で板材が安く大量にできるようになったことや釘がヘッダーと言う機械で大量に製造できるようになったことで建築の工法が大きく変わりました。又、第二次大戦後、アメリカではこれまでの工法を合理化し、通し柱を廃止したことから現在のツーバイフォー工法の形となりました。基本的な考えとしては日本の在来工法は手間がかかっても材料を節約する前提があったことに対してツーバイフォー工法は、材料が余分にかかっても誰でも簡単に組み立てができることを目指した違いがあります。構造的には日本の在来工法は冬の寒さは我慢するとしても夏は涼しく過ごせるように柱で支える構造であるのに対してツーバイフォー工法は冬の寒さに耐えるように壁で構造をささえ、熱を逃がさない工法にしたところがあります。(実際、1970年までは長野県と東北の家の中はエスキモーの家よりも寒く、世界で一番寒い家でした)。 しかし現在ではコンピューター制御によるプレカットで昔からのほぞやほぞ穴を使わない金物工法が主流になってきていますので、日本の在来工法がアメリカの工法より合理的になる可能性が高くなっています(素材の規格や大工システムがまだアメリカより遅れているところがありますので、住宅全体としてはアメリカには10年や20年では追いつけないでしょうが) |



